大相撲の本場所において、土俵を引き締める最高峰の存在が「立行司(たてぎょうじ)」です。その中でも「木村庄之助」に次ぐ序列でありながら、独自の伝統と重責を担うのが「式守伊之助(しきもりいのすけ)」です。
本記事では、大相撲ファンから初めて観戦する方まで必見の基礎知識として、式守伊之助の役割や木村庄之助との決定的な違い、装束(房色や直垂の菊綴)の特徴、歴代の歩み、そして2025年以降の最新の復活体制に至るまで詳しく解説します。
【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:式守伊之助は立行司の第二位で、番付では「西正位横綱」に相当する格式高い地位である。
- 要点2:木村庄之助との大きな違いとして、軍配の房色や直垂の菊綴の色(紫白)などが規定されている。
- 要点3:近年は立行司の空位期を経て2人体制が復活するなど、土俵を支える行司制度の最新動向にも注目が集まっている。
大相撲の立行司「式守伊之助」とは?その歴史と基本的な位置づけ

式守伊之助は、大相撲の行司における最高位である立行司の名称です。日本相撲協会の公式情報および歴史的な位置づけにおいて、立行司としては「木村庄之助」に次ぐ二番目の地位とされています。番付上の序列では「西正位横綱」に相当するという極めて重い格式を誇ります。
江戸時代からの伝統を受け継ぐ行司名であり、代々優れた裁き手や相撲界の重鎮たちがこの名を襲名してきました。直近では、40代式守伊之助(本名:野内五雄、宮城野部屋所属)などがその名を歴史に刻んでいます。土俵の最高責任者の一人として、結びの一番やそれに準ずる重要な取組を裁くのが最大の責務です。
木村庄之助と式守伊之助の決定的な違いを徹底解剖
大相撲の最高位である「木村庄之助」と「式守伊之助」は、どちらも立行司でありながらいくつかの明確な違いが存在します。ここでは、両者を分かつ決定的な要素を整理します。
| 比較項目 | 木村庄之助(きむらしょうのすけ) | 式守伊之助(しきもりいのすけ) |
|---|---|---|
| 番付上の位置づけ | 東正位横綱に相当(行司の最高位) | 西正位横綱に相当(行司の第二位) |
| 軍配の房色・直垂の菊綴 | 総朱(赤色) | 紫白(紫と白) |
| 担当する取組 | 原則として結びの一番 | 原則として結びの前の取組(セミファイナル) |
| 所属性(伝統) | 木村姓の系譜 | 式守姓の系譜 |
表の通り、立行司としての最高峰は木村庄之助ですが、式守伊之助もそれに匹敵する高度な技量と経験が大切です。特に軍配の房色や直垂(ひたたれ)の菊綴の色が「紫白」と定められている点は、式守伊之助の装束における最大の特徴となっています。
装束のこだわり:軍配の房色と直垂の菊綴が示す格式
行司の装束は階級によって厳格に色や仕様が決められており、立行司である式守伊之助の装束には長年の伝統が息づいています。
式守伊之助の軍配の房や、直垂につけられる「菊綴(きくとじ)」の色は「紫白」と規定されています。この気品ある色合いは、土俵上で最高峰の取組を裁く立行司としての威厳を視覚的にも表現しています。熟練の行司が手塩にかけて選んだ軍配を差し、緊張感漂う土俵で勝負を見極める姿は、大相撲観戦の大きな見どころの一つです。
歴代の歩みと最新の復活体制:2025年以降の動向
大相撲の歴史において、立行司が長期間不在となる「空位期」が発生することがあり、ファンの間でも大きな話題となってきました。しかし、近年では立行司の育成や昇進が進み、再び複数体制での運営が模索されています。
報道各社や日本相撲協会の最新情報によると、木村庄之助と式守伊之助の双方が揃う「2人体制」が復活・維持されることで、土俵の権威付けや若手行司への技術継承が円滑に行われる環境が整えられています。立行司の存在感は、取組の公正さを保つだけでなく、大相撲という伝統文化の重みを次世代へ繋ぐ架け橋としても極めて重要な意味を持っています。
【式守伊之助】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:式守伊之助は何番目の取組を裁きますか?
A1:原則として、結びの一番の直前(セミファイナル)の取組を裁くことが多いですが、状況や興行の編成によって変動することもあります。
Q2:木村庄之助にならずに定年を迎えることもあるのですか?
A2:はい。立行司としての定年や昇進のタイミング、空位の状況によっては、式守伊之助のまま定年を迎える歴代の行司も存在します。
Q3:式守伊之助の軍配にはどのような特徴がありますか?
A3:家柄や代ごとのこだわり、そして紫白の房色が特徴であり、卓越した審判眼とともに厳かな雰囲気をまとっています。
まとめ:伝統を受け継ぐ立行司の役割と今後の展望
大相撲の立行司である式守伊之助は、単に勝負を判定するだけでなく、日本の伝統文化の厳かさと美しさを土俵上で体現するなくてはならない存在です。木村庄之助との違いである紫白の房色や直垂の菊綴、そして西正位横綱に相当する格式高いポジションは、長年培われた相撲道の歴史そのものです。
最新の体制のもとでどのような名勝負が裁かれていくのか、今後の大相撲の本場所における行司の活躍にも引き続き深い注目が集まっています。